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Twitter×iPhoneが切り開く新情報時代 [Twitter×iPhone]

投稿日時:2009/11/09(月) 00:00

「ビジネスパーソンのための「Twitter」論」

2009年11月9日(月)

Twitter×iPhoneが切り開く新情報時代

ITジャーナリスト・林 信行氏

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 以前に本連載で登場したDGインキュベーションの枝洋樹氏が、インタビュー時に持っていたのが、米アップルのiPhone(アイフォーン)だった。

 コミュニケーションは、もはやパソコンを使った電子メールではなく、スマートフォンによる新ウェブサービス「Twitter(ツイッター)」なのか。IT(情報通信)事情に詳しい、ITジャーナリストの林信行氏が最新動向を解説する。

 iPhone(アイフォーン)とTwitter(ツイッター)は、どちらも世界中の人々の行動や仕事の仕方など、ライフスタイルを大きく変えた革命的な存在だ。面白いことに、この2つは、ほぼ同時に産声を上げている。

 iPhoneは2007年1月、米アップルのスティーブ・ジョブズCEO(最高経営責任者)が「電話を再発明する」と言って発表した。2007年6月末に米国で発売された時には、1週間前から購入者の行列ができた。日本では発売予定がまだなかったにもかかわらず、日本のテレビ局も米国発売のニュースを大々的に報じていた。それから約1年後の2008年夏、iPhoneが日本でも発売された。

 

iPhoneとTwitterの相乗効果

 

 日本の携帯電話市場は、それまでに海外メーカー製の携帯電話がヒットした試しがなかった。日本の携帯電話業界では「日本では海外製携帯電話は売れない」という常識ができつつあった。何しろ世界最大の携帯電話メーカーであるフィンランドのノキアでさえ撤退してしまったくらいだ。

 しかし、iPhoneは、この常識を見事に打ち破りヒットした。アップルやソフトバンクモバイルは販売台数を公表していないが、発売開始から1年間にほぼ毎月売り上げランキングの上位を保ち、その間に推定で100万台強を売った模様だ。

 一方、ソーシャルウェブサービスのTwitterは、実はiPhoneよりも1年早く、2006年にひっそりと誕生している。最初は身内しか使っていなかったサービスだが、2007年の「SXSW」(South by Southwest)というイベントで正式にお披露目されると、会期中に利用率が3倍に跳ね上がった。イベントに参加していた感性が鋭く影響力の強いユーザーたちが、すぐにTwitterの虜となったのだ。

 やがて、Twitterは日本でも広まった。日本は、海外のソーシャル系サービスが普及しにくい市場で、これまでに世界最大のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の「MySpace(マイスペース)」や「Facebook(フェースブック)」のほか、韓国では4人に1人が利用している「サイワールド」が進出を試みたが、いずれも大敗している。「日本では海外製SNSは成功しない」とささやかれるようになっていた。

 しかし、Twitterも、この常識を打ち破ってみせた。

 iPhoneとTwitter――。この2つのテクノロジーは、共に圧倒的な浸透力と人々の生活に大きな影響力を持つ。ただ、それ以上に注目すべきなのは、両者を組み合わせて使うことの魅力だろう。

 TwitterはiPhoneで利用した際に、最大の便利さを発揮するし、iPhoneもTwitterを使うことでさらに便利なコミュニケーションツールに化ける。実際、Twitterを使う人のかなり多くがiPhoneから利用していることが、インターネット上のアンケートや投稿クライアントに関する調査でも分かっている。また、Twitterを本格的に活用し始めたiPhoneユーザーの多くが、iPhoneの利用時間の大半をTwitterに費やしているという実体験を語る。

 iPhoneとTwitterは、それぞれ単独でも十分革新的だが、相互連携することで、さらに今の時代にマッチしている。

 

レリバンシーが重要になる時代

 

 iPhoneとTwitterを組み合わせると何が変わるのか。その説明をする前に、今、インターネットで起きている変化について筆者の考えを述べたい。

 iPhoneとTwitterという2つの技術革新がやってくる前、世間を騒がせていたのは、「Web2.0(ウェブ2.0)」という言葉だった。これはインターネット黎明期とは、かなり様相が変わってきた最新のウェブ技術やサービスを総称した言葉だ。筆者はこの「Web2.0」時代と、その前との最大の違いは、インターネット上の情報の量だと思っている。

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